福山から海を求めて南へ…
少し車を走らせた先にある、海の香りが届きそうな場所に建つ住宅。
建主のご家族3人とその姉との「二世帯住居」
そして構造設計者である建主の「アトリエ」という3つの用途を持つ建物です。
それらがほどよい距離感を保てるよう「通り土間」を住まいの中心に据えました。
通り土間に立つとき、南庭の緑と北庭越しの山並みへ自然と視線が誘われ…
冬は差し込む陽光が土間を温め、夏は海風が爽やかに吹きぬけていきます。
見上げると2階の個室へつながる窓は、障子で緩やかに仕切られています。
北庭に設えたベンチで、下校途中の小学生が放課後の計画を練っている…
建物や庭をふくめた風景を地域の人たちと共有することで、
まちと向き合い 開いて暮らす愉しみをもたらしてくれると確信しています。