広島県福山市東部の緑が多く残る敷地に建つ二世帯住宅である。
草花やアウトドアが好きなご家族は、この場所の自然に寄り添うような暮らしを望まれた。
土地の風を感じ、庭いじりを楽しみ、バーベキューをする‥そんな外とつながる住まいを目指した。
二世帯をつなぐ大きな片流れ屋根と縁側を持つ水平な下屋根。
二枚の屋根は、風の流れ・光の流れ・視線の流れをつくり、外部環境とのつながりを生み出している。
建物中央に設けた「風の間」は室内に風や光・自然の香りを導き、二つの住まいをつなげる役割も果たしている。
周囲の庭は、年月を経て昔からこの場所にあったような自然な環境に少しずつ近づくよう計画した。
外とのつながりをもつ建築がこの場所での豊かな暮らしをつくり、この地域の環境を育むことにつながっていく。